テレビでジェネリック医薬品という名前を聞いたことはありませんか?
ジェネリック医薬品は、新薬の20%〜80%の値段で手に入れることができます。これからの高齢化社会で薬がたくさん必要になることや、国の医療保険の財政難、そして何より家庭の家計を考えるとたいへん喜ばしい価格になっています。
そもそも、ジェネリック医薬品とはどういったものなのでしょうか?実はここに値段の安さの秘密があるのです。
薬の研究機関が開発した新しい薬を先発医薬品、または新薬といいます。新薬は特許によって20年〜25年もの間、販売権を独占することができるのです。この特許が切れてからは、開発した機関以外の機関でもノウハウを使い製造、販売が可能になります。この「特許の切れた薬」のことをジェネリック医薬品と呼ぶのです。
ジェネリック医薬品は、この特許の切れた薬を使用するので、新薬開発時の開発費がかかりません。ですから、ジェネリック医薬品は新薬にくらべて20%〜80%程価格が安くなるのです。
同じ効果がある薬でしかも安いとなれば、だれもがジェネリック医薬品を使いたいと思うはずです。しかし、日本ではジェネリック医薬品の普及率が15%前後と低い数値に留まっています。これは一体どうしてなのでしょうか?
ジェネリック医薬品が普及しにくい理由として、医師や薬剤師といった薬を出す側がジェネリック医薬品の品質を疑っていたことが、大きな原因とされています。現在は様々な実験や検証がなされて、ジェネリック医薬品の品質を証明することができています。
医薬品の開発費は数百億円ともいわれ、更に10年から20年という長い期間がかかります。これらの開発費が最初の薬価に反映されるため高額になります。
それに対し、ジェネリックは開発費が不要なため、安価な価格設定が可能です。ただ、そうなるとオリジナルを買う人がいなくなり、最初に開発したメーカーは大きな打撃を受けてしまいます。
そのため、WTO(世界貿易機関)の先進国に対しては、薬の特許権は20年間と義務付けており、その間は許可無くジェネリックが市場に出回ることはできないことになっています。
しかし、インドやタイなどの国は、「方法特許」のみを認め、「成分特許」を認めていません。ですから、全く同じ成分をちょっと違う方法で製造するのは全く問題がありません。
これは消費者や薬が買えずに困っている人にとっては大変な朗報なのですが、欧米の製薬会社は特許権侵害と見なして憤慨しています。
しかし、これが決して悪いことではないのです。
世界には薬を買えずに苦しんでいる人がたくさんいます。裕福な国に生まれれば、高い薬を買って治療することもできますが、貧しい環境に生まれ、病気になった場合、高額な治療薬は買えません。
その治療薬が安価であることで人命を救うことになるとすれば素晴らしいことです。
この件について医薬品の値段の高さで知られる欧米の製薬会社は訴訟も起こしていますが、世論は、どちらかというとインドなどに味方しています。
「世界中で平等に医療を受けられるようにすべき」と考える人が多いのかもしれません。







